コラム2025.11.22
家の寿命を左右する“メンテナンスコスト”って何?

こんにちは!
2人家族からの平屋専門店 シャレオハウス
家づくりコンシェルジュの平山です。
家づくりを検討している多くの方が注目するのは、「建築費」や「坪単価」。
しかし、家は建てて終わりではありません。
住み始めてから必要になる“メンテナンスコスト”こそ、家の寿命と家計を大きく左右する要素です。
表面から見えるデザインや間取りも重要ですが、「メンテナンスしやすい家」かどうかによって、
10年後・20年後・30年後の暮らしやすさや出費が大きく変わってきます。
ここでは、家のプロの視点から 長く安心して住める家を選ぶための基本知識 をわかりやすく解説します。
1|家にかかる“メンテナンスコスト”とは?
メンテナンスコストとは、住み始めてからかかる 維持・修繕のための費用 のことです。
主に次のような部分で発生します。
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外壁・屋根の塗装や張り替え
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雨どい、コーキングといった外部の劣化補修
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給湯器・エアコンなど設備機器の交換費用
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内装の張り替え(床・壁紙)
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シロアリ対策や点検
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配管や構造部分の補修
これらは必ず必要になるもので、どんな家でも0円にはできません。
しかし、選ぶ素材や工法によって 「かかりやすい家」と「かかりにくい家」 に大きく分かれます。
2|メンテナンスコストを下げるポイント①:外壁材の選び方
外壁は、家の中でも最もメンテナンス費用の差が出る部分です。
● ① サイディング(窯業系)
最も普及しており、初期費用とメンテナンス性のバランスが良いのが特徴。
最近では高耐候の塗膜やコーキングが採用されている商品も増え、
適切な施工と定期点検を行えば、最もコストメリットを出しやすい素材です。
● ② ガルバリウム鋼板
金属製で耐久性が高く、メンテナンス周期が長め。
ただし、傷やサビへの対策、断熱性能の工夫が必要なケースも。
● ③ 塗り壁
デザイン性が高く人気ですが、施工方法や仕上げによって耐用年数に差が出るため、
施工会社の技術力が非常に重要になります。
● ④ タイル外壁
耐久性は高いものの、初期費用が高く、部分補修にもコストがかかりやすい素材です。
長寿命ではありますが、住宅全体のコストバランスを考えると、
万人にとって“最もお得”とは言い切れない場合もあります。
→ 外壁は「耐久性」「初期費用」「メンテナンス頻度」のバランスを見るのが重要。
総合的には、コストと性能のバランスが良いサイディングが最も選ばれている理由があります。
3|メンテナンスコストを下げるポイント②:屋根材の選び方
屋根は普段見えないため後回しにしがちですが、
実は家の寿命に大きく関わる重要部分です。
● スレート(コロニアル)
コストは抑えられるが、
10〜15年で塗装が必要。
● ガルバリウム鋼板
耐久性が非常に高く、メンテナンス周期が長い。
軽量なので耐震性にもメリットあり。
● 粘土瓦
50年以上持つこともあるほど丈夫。
しかし初期コストと重量がデメリット。
→ メンテナンスを抑えたいなら「ガルバリウム」か「瓦」が有利。
4|メンテナンスコストを下げるポイント③:設備機器の耐用年数を知る
実は見落とされがちなのが、設備機器の交換費用です。
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給湯器:10〜15年
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トイレ:15〜20年
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IHやガスコンロ:10〜15年
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換気システム:10〜15年
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エアコン:10〜15年
すべて一度に寿命を迎えると、100万円以上の出費もあり得ます。
設備が高性能でも、交換しにくい位置にあると工事費が高くなることも。
“交換しやすい設計”もメンテナンスコストに大きく影響します。
5|メンテナンスコストを下げるポイント④:家のつくり方(工法)で差が出る
見た目では分かりませんが、工法によっても劣化しやすさが変わります。
● 通気工法
外壁の内側に通気層をつくり、湿気を逃がす工法。
カビ・腐食を防ぎ、家の耐久性がアップ。
● 基礎断熱 or 床断熱
断熱方法の違いで、シロアリリスクや冷暖房効率が変わる。
適切な工法の選択が重要。
● 施工精度
同じ材料でも、施工の質が低いと劣化が早まる。
“職人の技術力”は家の寿命を左右します。
6|短期の安さではなく、30年トータルのコストで考える
よくある失敗は、
「初期費用の安さだけで家を選んで後悔する」こと。
実際には…
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外壁の塗り替え
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屋根の補修
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設備の交換
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コーキングのメンテナンス
これらを30年間で合計すると、数百万円の差になることも珍しくありません。
長く住むほど、“メンテナンスが少ない家”が結果的に安くなります。
7|メンテナンスを抑える家づくりのコツ
まとめると、以下の点を意識すると安心です。
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メンテ周期の長い外壁・屋根材を選ぶ
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設備は交換しやすい配置に
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施工の丁寧な工務店を選ぶ
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劣化しにくい構造・工法を選択
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ハウスメーカーの保証内容を過信しすぎない
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「長期的に安い素材」かどうかを重視する
家は“建てた後のほうが長い”からこそ、
メンテナンスを意識した家づくりは必須です。
まとめ|“長く安心して住める家”はメンテナンスまで考えることで実現する
建てた瞬間が一番きれいなのは当たり前。
本当に価値がある家は、10年後・20年後に差が出る家です。
外壁や屋根、設備、構造など、目に見えにくい部分こそ、
家の寿命を左右する大切なポイント。
建築費だけに惑わされず、
“メンテナンスコストまで含めた家づくり”
を意識することで、長く快適に住み続けられる家が完成します。
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